2005年10月05日 || これ以上無い最終戦 ||
:下柳投手10イニングの粘投、今岡選手が球団新記録の打点を挙げ、最後は成長した鳥谷選手がサヨナラホームラン。まさに今年のタイガースを象徴する面々が活躍し、今季最後の試合は最高の形で幕を閉じました。
:鳥谷選手がベースを一周し、チームメートに手荒な祝福を受ける中、カメラはベンチ前を映します。そこには、笑顔でベンチから出てくる下柳投手の姿が。しかしアンダーシャツを脱いでいる途中だったのか、胸ボタンは開きっぱなしで、ベルトを締めながらの中途半端ないでたち。そこだけ見れば、単なる汚いオッサンです。しかし、このオッサンが最多勝に当確ランプを灯したんだからスゴイ。
:誰が、下柳投手の最多勝を予想しえたでしょう。思い起こせば移籍初年の2003年はじめ、我々ファンの中では「下柳投手は6回3失点で御の字」と言われていたものです。実は、トレード直後に日ハムファンのサイトを覗いたのですが、そこには「下柳を拾ってくれるところがあっただけ良かった」と書かれてたんですよ。それが、シーズン後半には完封まで成し遂げ、日本シリーズでの熱投にファンはシビレる事になったのです。いやはや、分からないものです。分かっていたのは、おそらく星野監督だけだったのではないかとすら思えます。
:話を今日に戻しますが、下柳投手を中心に大盛り上がりのベンチ前。下柳投手は鳥谷投手の手を握り、最敬礼。矢野選手は下柳投手とガッチリ抱き合っていました。鳥谷選手には、色んな選手が声を掛け、肩を叩きます。そこから、チームがとても良い雰囲気であることが充分すぎるほど伝わってきます。
:何かと周辺が騒がしいタイガースですが、我々ファンは目の前の日本シリーズを見据え、今はただ応援するのみ。これからの長い長い二週間、選手もファンも力を熟成させていきましょう。