IHANOYA DIARY

2004年09月12日 整理された週末。

PRINCEライター
:↑先日、電池切れで撮れなかったライターです。久々のガスライターなんですが、ちょっと滑りやすいことを除いて、結構使いやすいライターですよ。
:右下の丸い部分がガス残量を表していて、ガスが少なくなるとそこの赤い部分が白くなってくるらしいんですが、まだ白くはなってないんで、ガスが残ってるということなんでしょう。(笑) シルバーか鼈甲か悩んで鼈甲にしたんですけど、やっぱりこういう渋めなほうが今の自分にはシックリくるなぁと思ってます。ええ、子持ちに間違えられるくらいですしね…。
:この週末は全く予定が無かったんですけど、土日ともに友人からのお誘いがあって、外に出ました。持ち帰りの仕事はあったんですけど、どっちの日も午前中に済ましていたので、午後以降はリラックスして過ごせたと思います。
:そして両日とも、夜には村上春樹の新刊「アフターダーク」を読みました。昨日はBGMにADIEMUS(アディエマス)と、傍らにアイスコーヒー。今晩はBGMこそ同じなものの、友人に薦められたリキュールを飲みながら読んでました。以下、読後感をちょっと書こうと思うので、未読の方はご注意ください。
:今作は、何と言うか、今までの村上春樹の小説とは全く違うものでした。「異質」という言葉が一番シックリくるかもしれません。別の作家の本を読んでいるみたいな違和感を感じ続けながら、「変だな、変だな」と言う間に読み終わってしまって、何だか置き去りにされたような気持ちです。
:人にはまず第一声で「面白かった?」と聞かれると思うんですけど、それに対しては「面白くは無かった」と答えるしかないように思います。前作ほどの分かりやすいスペクタクル性もないし、興奮を覚える場面も皆無でした。村上春樹に必須とも言えるセックスもおいしそうな料理も出てきませんでした。出てきたのは、日が沈んでから夜が明けるまでに消費される、胃に残りそうなものばかりでした。
:ただ、東京の小さな区域の、日が沈みまた日が昇るまでに起こった出来事という非常にミニマムな舞台と、それでいてまるで神のように空間を自在に移動し、感情まで読み取ろうとする「私たち」という謎の語り手、このかけ離れた二つをつなぐものは何だったのか、やっぱり考えずにはいられないんですね。それはまだ言葉になりませんけど、言葉にしたところで、結局は意味をなさないような気もしています。なんと言うか、そんな妙な読後感の残る作品でした。

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