IHANOYA DIARY

2006年10月11日 床屋マイウェイ。

:かつて、理容店や美容室は、地域の情報ネットワークの拠点であったのだそうです。地域住民が多く訪れ、そこでひととき過ごす間に多くの話題をもたらしていく。そしてそれが繰り返されるうち、自然とそういう役割を果たすことになったのでしょうか。古い理容店や美容室が、通りの角地に店を構えていることが多いのは、そういった経緯によるものなんだそうで…。


:昔聞きかじったそんな知識を思い出しながら、僕は行きつけの床屋で髪を切ってもらっていました。いつものことですが、今日もまた床屋の主人のおしゃべりが止まりません。


:一言におしゃべり好きといっても、それが接客だと思ってやってるフシがあまりありません。とは言え、ただ機関銃のようにしゃべり続けるというわけでもありません。なんというか、自分の言いたいことを一方的に語っておしまい、という感じなのです。


:たとえば、列挙すると

 1.導入は客の近況を聞くが、すぐに自分の趣味の話に持っていく

 2.客の話はさえぎる

 3.客の相づちは流す

 4.髪を切っている途中で、ハサミとクシを持ちながら身振り手振りを交える

 5.顔を剃っている途中で、剃刀を持ちながら身振り手振りを交える

 6.髪を切っている途中で、趣味のモデルガンを取りに店の奥へと引っ込む

 7.髪を切っている途中で、鏡越しに趣味のモデルガンを披露する 

 8.客の口に濡れタオルを載せた状態で、話し掛ける

 9.客が顔を洗っている最中に、話し掛ける

 10.趣味のオーディオを客に聴かせ、流れてきたのはMALTAのサックス

 11.趣味のオーディオを客に聴かせ、流れてきたのはローカルFM

 12.散髪が終わっても、話が終わらないので勘定ができない

 13.勘定が終わっても、話が終わらないので帰れない

…以上のことが、ほぼ毎回発生するわけですよ。客は何故かいつも僕一人なので、逃げ場も無い。


:今日は、最近買い換えたパソコンの話だったのですが、「シリアスナンバー」・「再インストロール」という謎のIT用語を駆使しての1時間オンステージでした。受け答えの中でナチュラルに「シリアルナンバー」と言ってみる僕の作戦も、無駄に終わりました。


:僕は引越し以外で床屋を変えることはないので、これからも当分は貴重なオーディエンスであり続けることでしょう。

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