IHANOYA DIARY

2006年07月08日 これで終わりか…。

パンフレット


:「TRICK劇場版2」を観てきました。
:早くから前売り券を買っていたのに、急に忙しくなってしまって、行くチャンスがなかったんですよ。そろそろ公開が終わるんじゃないかと、少しヒヤヒヤしてました。
:ということで、感想は以下に。ネタバレ含むので、大丈夫な方だけどうぞ。


:これで完結となるらしい「TRICK」。
:映画を観た後で、これで終わりということを考えると、寂しい気持ちもある反面、「仕方ないかな…」という気持ちもあったりします。


:昨年末のスペシャルはもちろん観ました。再放送も観ました。正直なところ、面白くなかったです。一人の霊能力者を崇める信仰集団という設定は、第一話「母の泉」から何度も繰り返されたパターン。そこに、稚拙で強引なトリックを笑いでごまかす手法や、起伏のない展開、小ネタの乱発などが加わり、笑うに笑えない作品でした。
:劇場版も同じ設定(信仰集団)と聞いて、「ネタ切れなんだろうな…」と思わずにはいられませんでした。しかも、崇められる霊能力者がどっちも女性でなおかつ2時間ドラマでよく見る顔(スペシャル=名取裕子、劇場版=片平なぎさ)なため、同じものを2度見せられるのか、という風にすら思いました。まぁ、全く期待せずに観た訳です。


:そういったことを前提にすれば、この劇場版は「思ってたよりも面白かった」と感じました。
:確かに、もはやサスペンスドラマではないです。トリックの面白さは皆無。相変わらずギャグマンガ的な仕掛けに終始します。それを、「なんて回りくどい…」だの、「人に見られると恥ずかしいトリック」だの、山田が突っ込んでフォローしてます。
:また、初期の頃は「分かる人には分かる小ネタ」を小刻みに挟んでいたものですが、このドラマは今やサスペンスではなくコメディードラマ。小ネタも「分かるまでやる」、「分かるようにやる」、というのが当たり前になってきました。「これ見よがし」というのが適切な表現に思えるほど、観ているこっちが恥ずかしくなるくらいに小ネタを主張してきます。


:それでもまぁ、楽しめました。
:いつの間にか僕は、サスペンスドラマとして「TRICK」を観ていたつもりが、「山田と上田の掛け合い漫才」として観るように、徐々に洗脳されていたのかもしれません。二人の絡みが面白いかどうかが、もはや今の基準。その面では、この劇場版は前作のスペシャルよりずっと面白いです。小ネタは多いけれど、おきまりの芸能ネタに加え、総集編的に今までのシリーズからのネタが多かったのも嬉しかったりしましたしね。


:ただ、物語としてはやっぱりダメなんですよ。最初のシリーズを観て、すぐにこの劇場版を観たら、観られたモンじゃないと思う。
:ひょっとしたら本物の霊能者からもしれないと思わせる犯人の迫力、山田の出生にまつわる謎…。最初の頃にあったサスペンス性と物悲しさ。そしてそこに細かく割って入るコメディーシーン。この両極端のバランスが「TRICK」の魅力だったと、スペシャルと劇場版2で思い知らされました。それでもこの劇場版は、「ゆるゆるコメディー」の集大成としては、スペシャルよりずっと楽しめると思います。


:個人的には、これで「終わり」でも結構ですが、「仕切りなおし」にしていただいたらさらに結構です(笑)。

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