ごまめが来るまでのお話。
昨年、我が家に猫もお迎えすることに決めた梅雨の頃。飼育方法を調べつつ、素敵な出会いはないものかとあちこち巡っておりました。
我が家は「猫」と言うより「エキゾチックショートヘア」と暮らしたいというほどに猫種を絞り込んでいました。やや珍しい種類ではあるので、何回か見には行ったけれども、なかなか良い出会いに巡り合えずにいたんです。
やがて、探す範囲を他府県にまで広げた時に見つけたのが今のごまめでした。
見た目はどストライクでした。鼻の下に「泥棒ひげ」があるエキゾは初めて見たけど、これはこれでかわいい。
あとはフィーリング。実際に触れ合ったときに、ウチの子になる直感があるかどうか。これまで、どんちゃんはそのビビりっぷりが、よもぎはその人懐っこさが、あずきはその態度の大きさが、それぞれ決め手になったのでした。直感は間違いなかったと思っています。我が家に来るべくして来てくれた子たちです。
会う日が決まってから、ごまめの事が頭から離れません。こんなことはそれまで見た猫たちでは無かった。もうもらわれてたりしないかと、日々ヤキモキしていました。
そして当日。
奥さんに抱っこされるごまめ。当時もうすぐ月齢5か月。
最初はおとなしくしていて、正直なところ直感的なものはナシ。可愛いけれど、この子なのかなぁという印象でしたが、
ガブーッ
えっ?
突然奥さんを噛み始めたごまめ。スタッフのお姉さんも「こんなことは初めてで……」と困惑気味。
もちろん甘噛みですが、離しても離しても噛むのをやめません。何がこの子を刺激したのか……、猫に噛まれること自体初めてで、当惑する僕ら。
さらにガブーッ!
ここまで一生懸命に噛む姿を見てると、かえって面白くなってきました。奥さんの手に必死に食らいつく姿が愛おしくてたまりません。
この後でじっくり考える時間を設けましたけど、不思議と噛むことに対する不安はなかったです。むしろ猫を迎えて生活スタイルが変わる不安、亀たちに対するケアのことを二人で話していました。
そうして我が家にやってきたごまめ。
今は撫でられたくないときに撫でる手を甘噛みすることはありますが、噛み癖というものではありません。
あの時スタッフのお姉さんが「最近あまり遊んでないからかも……」と仰ってましたが、それがたぶん正解だと思うんです。一緒に遊んであげる時間が減ると、ごまめは途端に生活リズムを崩し、食欲や排泄の回数が減ることがあります。もちろん今では、遊んでほしい時も噛んだりせずに、オモチャの近くから何度も鳴いて訴えてきます。
そろそろ生後半年を迎えようとしていたごまめは、遊んでくれる人を待っていたのでしょう。あの時の「直感」は僕らじゃなくてごまめに降りてきたのかなと思ったりもするんです。
僕らと出会ったときは、初めて会う人を怖がることなんかなかったごまめ。でも我が家で過ごしてそろそろ1年半、今では来客に警戒しまくりです。そんな姿を見てると、ごまめにとって僕ら夫婦と亀たちとの暮らしが「日常」で「常識」になったんだなと実感します。
僕らとしても、この暮らしがいつまでも「日常」であるように。
リビングでめいめいに動く生き物たちを見ていると、今年は強くそう願わずにはいられません。
そんな今年の我が家の風景から、みなさんにメリークリスマス。
- 記事公開日:2023年12月23日
- カテゴリー:ミシシッピニオイガメ
- 関連するタグ: あずき, おはぎ(どんちゃん), ごまめ, よもぎ, 風物詩
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